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マユチカ・ココは、
薄暗くなりかけたシュストーユのエントランスを優雅に見渡していた。
「ゴールは間近ね。
ウフフ。おさきに・・・」
彼女は今、
植え込みの植木に見を隠しているが、
すでにシュストーユの建物は出ていた。
つまりは入り口をすぐ出たところにある階段の前に居るのだ。
脱出はほぼ達成されたといってよかった。
「そういえば、コスミちゃん大丈夫かなぁー」
ふと、誰も居ないのに愛想笑いを浮かべて声を出してみる・・・。
台詞は何でも良かった。
「はあ、でもぉ。
敵さんすごい弱かったし。
シュン一人でもラクショーかもしれないですね★」
と不敵なほほ笑み。
ココにとって、個別に行動する者ほど戦いやすい相手はなかった。
相当強い者でない限り、単独ならまず倒せる自信があった。
(そりゃあ囲まれたらやばいけど・・・。
かといって、チーム組むのってショウに合わないのよね)
しかし、そんな風に余裕で居られたのもつかの間、
次の瞬間、
ココの背に鈍い衝撃が走った!!
「うっ・・・・」
突如として起こった異変にココは一瞬錯乱した!
歯を食いしばりながら痛みに耐え、
夢中で振り返ると・・・・
「背後くらい気を付けておけ」
漆黒の髪の少年が、
無表情に見下していた。
ココは、がんがんする頭で必至でその顔を思い出そうとする!
(クドウ・ヒト・・・!!)
彼はシュストーユ生徒なら誰でも知っている最も恐るべき人物だった。
その力のほどは謎に満ちていて、
一部ではアユムさえも歯が立たないとさえ囁かれていたのだ。
ヒトの手に何も握られていないところを見ると、
さっきの衝撃は体術だろう。
敵が背を向いていたと言うのになんと言う手の抜きよう・・・。
ココはこんな妙なことを不思議がりながらも、
やっとの思いで立ち上がった。
(・・・逃げなきゃ・・・・・)
ーつづくー