− 13-2 −
「シュン、
大丈夫??」
と、私が駆け寄る。
「うん・・・まぁなんとか・・・」
シュンはステッキの翼についたホコリを手で払い落としながら、
小さく呟いた。
ほんとうに言葉どおり、「なんとか」といった感じ。
そうだ!
ケガは??
「ケガは平気?」
私がさらに問うと、
シュンはゆっくりとこちらに顔を向けて小さく笑った。
「結構平気・・・。
血の量の割に、傷はすごくないよ。かすっただけ・・・。
本当に大怪我なら、こんな平気な顔していられないよ。」
「はぁ、良かった」
でも、私達は後々、
このケガに感謝することになるのだった。
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一方・・・、
「はぁ、コスミちゃんとシュン君大丈夫かなぁ・・・」
ケイがアユムに向かってつぶやいた。
彼のため息あまりに大げさだったので、
アユムはちょっとムッとする。
「別に・・・。
少なくともシュンは平気さ」
いつもと口調が違うし・・・。動揺がバレバレです。
ケイとアユムはまだ、シュストーユ内にいた。でも、私達とは違って、ずっと下の方でね。
今も、
乱戦を切り抜けながらも着実に出口へと近づいていた。
敵は彼らより3、4歳年下の少年少女が多かった。
集団で掛かってきた事もあったけど、
アユムとケイのコンビネーションの前になすすべもなく進路を譲っていったのだ。
現に二人は、
まったくといって良いほど疲労していない。
そう・・・。
二人にかなう相手がいるとしたら、
まさにあの人物しかいないと思われた。
ー クドウ ヒト −
彼が先日の夜シュストーユに出現したことは、
ケイの証言によってシュストーユ生徒誰もが知っていた。
もっとも、私は改造中で眠っていたから、その話は耳にしていなかったんだけど・・・。
(ああ、
そういえば、ヒトも来ていないとは限らないじゃないか・・・)
アユムはふと思い出して、
ぞっとした。
心の中で、不安のようなものが入り混じるのを感じる・・・。
なんだかんだ言って、
アユムはシュンや私のことが引っかかっていたのだ。
さらにタイミングの良いことにケイがこんなことをささやく・・・。
「二人ともまだひよっこですよね?
突然強い敵に会ったらどうするんだろうなあ。
心配だな〜」
「・・・。」
「どうしたんですか?」
「おまえ、さては俺をからかっているな?」
と、アユム。
それに対して、ケイは意地悪に笑って見せた。
「「さては」って言わなくても俺はいつもそのつもりですよ?
アユムさんいまさら気付くなんて、
よっぽど鈍感(強調)なんですね」
「うぐぐ・・・」
(あ・・・なんか胃が痛くなってきた・・・)
人知れず苦しむアユムさんなのでした。
ーつづくー