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するすると落ちていく・・・・

             身体・・・・

同じ速度で落ちてゆく雨の粒たち・・・・

一瞬の時間で地面に到達すると思っていたのに、
その時は
アユムの予想をはるかに越えてゆっくりとしていた・・・・・


(世界がさかさまだ・・・・・)


飛ぶ鳥も、大空にどよめく雲も・・・・・。

(そう、
 雲は足の下にある・・・・。
 
 道を歩く人々は天井にー・・・・。
 今までに、まったくみたことのない光景・・・)

アユムは落ちてゆく中、ビルの窓を逆さまに眺めた。
青く光る表面は、嵐の中でも光を照り返し、
凄い速さで落ちているアユムには、
光の加減でほんの少しの間しか窓の中を見ることしか出来ない。
いくつも立ち並ぶ窓、見えるのは各々ほんの一瞬だけ・・・。
上から下に流れてゆく窓をアユムはぼうっと眺めていった・・・。
(地に落ちるまでの暇つぶしさ・・・)


息はまだ上がったままで、首の痛みも取れていない。
でも、ふとあるとき、
そんなことなど忘れさせるほど、アユムを釘付けにした瞬間があった!!
「・・・ユイカ・・・?」
窓ガラスの一つに手を当ててアユムを見下ろす女の子が居る。
薄い黄色のストレートヘア、印象的な瞳、
間違いなくユイカだ。

一瞬しか見えなかったけど、その顔はなんとなくこわばっていた。
(ユイカ・・・?ユイカ?)
アユムは息もせずに彼女の名前を反芻した。
(何でそんな顔をするんだ?)
と、眉を寄せる。
しかし、次の瞬間。
もの凄い衝撃が彼の全身を襲ったのだった。





ザー−ザーザー−−−−


            −つづく−



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