− 2 − いつか樽

アユムはどんどん質問していった。
よって私もそれと同じく答えていく・・

「学校のテストは?」
とアユム。対して
「多分、毎回100点」
と私。

「道路で転んだことは?」
「1日1回は転ぶわ」←(多すぎ)

「運動は?」
「ばっちり」
    ・
    ・
    ・
とまあこんな具合に答えていったんだけど・・・。
変な質問ばっかりなんだよね*
テストの点数とかは少しは教育とかに関係しているとは思ったけど、
道路で転んだとかは何の関係が・・・。

・・・と、
質問しすぎて疲れたのだろうか、
アユムは目をぼんやり細めながらこういった。
「ふー、やれやれ。これは取替え時だな。」
「え、何を?」
とわたし。意味不明すぎてこんなことしかいえなかった。
取り替える?
交換するってこと??
何を・・・・・?

「取り替えるって何をですか。」
今度ははっきりそう聞いた。
しかし、アユムはいつもの通り、私の言動など気にせず勝手にうなずいて勝手に自ら納得した。
「ふむ、やはりな。
レーダーがブッ壊れているところからおかしかったんだ。」
「だから何?」
とわたし。
なんかこの人の性格分かってきたような気がする¿
「ああ、とにかくきみが来る必要大有りって事さ。
でないといづれバレル。」
とアユムは最後のコーヒーを飲み干した。余談だけどバレルとはタルのことではないですよ。この人なら言いかねないけど。
「「いづればれる」って何がです?」
と気を取り直して私が言うと、
アユムはにやりと笑って、突然わたしの手の甲を指ではねた!
「いったー!!
突然何するんですか!」
私が食ってかかるとアユムは
これをきみは痛みと思っているのかい?」
と、よどんだ瞳で見つめた。
「痛みとは本当にそのカンカクなのか??」
「え?」
なんかいやな感じがした・・・。

「否。そうではない。」
アユムは続ける。
「きみははたして考えたことがあるのか・・・。
その痛みの感覚こそニセモノではないのか?・・・と。
フェイクではないのかと。
他の人と同じものを自分が感じ取れているという根拠のない確信。
立ち返って見はしないのか・・・・・・?」

一瞬、頭が変になりそうだった・・・。
アユムの言葉は、思考が受け付けなくても何かギクッとするものがあった。
「意味がわからないです。」
わたしは半分ウソを言っていると分かっていながら、
こういわざるを得なかった。
「きみはこう考えたことは無いかい?」

アユムはすでにいつもの調子に戻っている。
だからこそ彼の言葉は不気味さをいっそう増して私の心に響いたのだった。
「すべての行動の主体であり、
思考と判断の確実性を決定している自身こそが
実は作り物の本体ではないか・・・・って・・」

                          ーつづくー

              フェイクのTopへ