ー 20 ー 急げ!!
ザッザッザッザッ・・・・・
茂みをかき分ける音が、夜の中を駆け抜ける。
ココは必死で公園の植え込みの木々の中を走っていた。
後ろではサクッサクッと、ココが茂みを揺らす音よりも数倍静かな音が、
ものすごい速さで彼女のあとを追っている・・・。
(何?なぜ、こんなにも背後の音が静かなの?)
ココは走りながら後ろを振り返りたくなった。
自分にどんどん近づいて来る、謎の音。
これは、十中八九、「クドウ ヒト」のものだと思われた。
(だって、さっきまで私のこと追い掛け回していたもん・・・。
彼に間違いは無いはずだわ。
でも、この音は何??
まるで木の上を跳んでいるよう・・・)
確かに、後ろから付いて来る音は茂みをかき分けて走っているにはずいぶんと不自然なものだった。
だって、現に、今ココが茂みを分けている音とは明らかに異質なものだったんだから・・・・
ただ、
あの冴えない感じの男子学生が木の上を軽快に(?)跳びまわっているとは
とうてい考えられなかったのだ。
(っていうか、冴える冴えない関係なくそんなこと常人には無理だし・・・。うーん)
もう何がなんだかココにはさっぱり分からなかった。
(あぁ、なんか、息が途切れてきちゃった・・・・。
ヒトさんしつこすぎ〜!)
そう心の中で叫ぶと同時に、右足のひと蹴りで開けた場所に抜け出る。
そこは静まり返った公園の広場。
中央に噴水はあっても、人は一人もいなかった。
ココはそれをすばやく見渡すと、
(とにかく、あの噴水までダッシュですね)
と覚悟を決めて駆けだした!!
しかし、
あまりに夢中になっていたもので、
周りのことに気を配るのをすっかり忘れていたのだ。
そう、例えば、周りの空気の流れとか・・・・
さっきの謎の音がぱったりと止んでしまったこととか・・・・
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